The different world.

Scene05Determination.

 

「ふぁ〜〜〜あ〜〜〜〜」

 

よく寝た、今日でこっちの世界に来て5日目か・・・・・・・

結構慣れたかな?

 

イアンの住んでいるアパートらしき所につれてこられて「決まるまではここに住め!」って言われて部屋に入れられた、最初は断って出て行こうとしたけどここでは知ってる奴もいないしあまり金もないから、ここに住ませて貰ってる。

早い目に出て行こうと思ってたんだけど、なんだかんだで5日も世話になっちゃってるな。

 

軍に入るのがイヤだって言えば住む所とかいろいろなものを用意してもらえたけど、俺はこの世界も悪いとは思わないし、技術面や治安ではこちらの方が良いくらいなのだけれどそれでも早く帰りたいが為に軍の解析チームに入ることを決心した。

 

「しかし、よくねたな〜。もう昼時かな〜?」

 

外を見るともうすでに太陽はカナリ高いところまで昇っていた。

イアンはすでに仕事に出ているだろう・・・。

 

5日も立つと体がかなりこちらの環境に慣れてきた。

食事なんかは基本的には元の世界と同じようなものだが中にはこちらの世界特有の食材、料理などがある。

それと同様にこの世界の植物、動物などもほぼ同じだ。

 

2日前にイアンに入隊届けを渡すとイアンはしばらくすると返答がくると言っていた。

返答が帰ってくるまでは俺は一般人なのでイアンの家においてもらい気ままな日々を送っていた。

 

“こんなのでいいのか?”と思う時もあるが今は何も出来ないので、何かが出来るようななるまでは休んでおこうということで色々とこちらの世界を散策させてもらっている。

 

この町、カルカイングは主に四つの地区から形成されている。

まず俺が今いる居住区。

それにこっちの世界で言う商店街や会社などが集まる商業区。

そしてイアンなどが勤める軍事施設区。

最後がこの町のメインとも言える宇宙開発地域。

 

そしてこの二日で居住区や商業区は見回ったのであとの残りは宇宙開発地域だ。

 

えっ、軍事施設区は?だって?

あぁ、あそこは軍の関係者以外立ち入れないんだ。

 

そして俺は冷蔵庫から一般では昼メシの時間だが俺にとっての朝飯を取り適当に口に放り込むと鍵をかけてイアンの部屋を後にした・・・・・・・・。

 

駅に着くと電車(らしきもの)に乗り宇宙開発地域にむかった。

 

宇宙開発地域といってもその中にも二つの地域に分かれているらしい。

まずは空港などがある地域。

空港と言っても元の世界で言うような空港などではない“宇宙”と着くくらいなのだこの世界にはすでにスペースコロニーなどと言う夢の産物が完成済みだ。

 

そしてこの空港はそのスペースコロニーなどに向けてのシャトルなどが来る空港らしい。

 

そしてもう一つが開発施設などのある地域。

ここには本格的な宇宙関連の開発施設。

それにこの国有数のマスドライバーなどもありこの国の宇宙開発の拠点になってるらしい。

 

こっちの地域にはやはり軍の関係施設があるらしく一般者は立ち入り禁止だがマスドライバーの施設などだけに限って一般者でも入れる。

 

そしてそうこう説明している間にももうマスドライバーが見えてきた。

居住区のイアンの家からもかろうじで見えていたが近づいてみると流石に大型質量投射装置と言う別名を持つだけにデカイ。・・・・かなりデカイ。

 

宇宙開発地域側の駅に着くと俺はまずは空港側を散策させてもらうことにした。

 

「ふむ、空港の中自体はそんなに珍しいところは無しと・・・」

 

コレだけこちらの世界は技術が進んでいるから何か珍しいものはないかと期待はしていたけどあまり変わらないことがわかった。

 

「ん?アレは〜イアンか?」

 

ロビーの方を見ると軍服姿の人間が何人かが集まっている、その中にイアンらしき人物が見えたので近づいてみる、

 

やはりイアンだ。

 

「お〜い、イ〜ア〜ン〜」

 

ロビーの視線が一瞬だけ俺に向いた。

 

「おい、エイル。声でかいぞ。」

「ごめん、ごめん。何してんの?」

「何してんの?ってお前そりゃ仕事だよ、お前こそなんでこんなところに?」

「観光だよ。俺の世界ではマスドライバーとかスペースコロニーなんて単語はまだ夢の産物だからな、宇宙ステーションがいいとこだ。だから参考までに見学しとこうと思って。」

「そうなのか?それならこれからクソ居ることになるぞ、」

「へ?何で?」

「お前に今日正式な入隊通知が届いて学術研究コロニー、通称“アカデメイア”に配属されることになった、」

「へ〜、宇宙か〜。」

「帰ったら言おうと思ったんだけど今居るから今言っといた。」

「なんだよ、その理由。」

「気にするな、」

「それとイアンがここに居る理由は何か関係あるのか?」

「あぁ、クソ大ありだ、」

「なんで?」

「あぁ、お前の迎えにアカデメイアからお偉いさんが来るんだとよ、」

「で、出迎えやく?」

「あぁ、でも何かシャトルの到着が遅れているからな、ここで暇つぶしだよ」

「へ〜、その人ってイアンより偉いのか?」

「あぁかなりな、」

「へ〜、じゃあお仕事がんばって〜」

 

ガシッ

 

立ち去ろうとイアンに背を向け立ち去ろうとしたところ後ろから強烈な力で服をつかまれる。

 

「なんだよ、服のびるだろ、」

「おい、ちょっとエイル?何処行く気だ?」

「どこって、仕事の邪魔しちゃ悪いからべつのとこへ・・・」

「なぁ?ここに来るお偉いさんはお前を迎えに来たようなもんだぜ、」

「そう見たいだな、」

「じゃあお前に関係ない俺がまっていて何故お前が遊びに行く?」

「そりゃ〜、・・・それがイアンの仕事だから、」

「じゃあそうだな、ムカつくからお前も居ろ。」

「何でだよ、いいだろ別に!!

「気分だ、その態度にムカついた、いいなとにかくお前も待っとけ、あって損はない人だ、いいな。」

「ちっ、しょうがないな。」

 

こうして俺は散策を中止してイアンの偉い人の迎えを手伝うことになった。

 

The different world. Scene05Determination.」〜終〜

 

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